理事長あいさつ

あいさつ

 多様なリスクが存在する社会において、新たな社会創造技術としてのリスク共生の考え方に基づいた社会技術を実装するために、特定非営利活動法人リスク共生社会推進センターを、2020年8月28日に設立いたしました。

 リスク共生とは、横浜国立大学の研究の中から生まれたもので、多様な可能性の中から適切な未来を選択していくための考え方です。未来への選択は、その多様なリスクに対して、どのように判断をしていくかが大事になります。

 これまで、リスクへの対応は、その専門家の考え方に基づき対応が考えられてきました。しかし、複数のリスクに対しては、個々のリスクへの最適な対応をそれぞれ行えば、うまくいくわけではありません。このような価値観の違いによるリスク対応の判断をどうするかによっても、対応の選択は異なってきます。このことは、新型コロナへの対応においても、医療の視点と経済の視点では、そのあるべき姿が異なってくることが明らかになりました。未来の適切な選択には、まず社会のリスクを知ることから始まります。本NPOは、社会のリスクを体系的に把握していきます。

 また、NPOの活動では、リスク共生の考え方に基づく、社会像の構築・提言や人材育成と共に、対象とする地域や組織を定めて、そのリスク分析を行いその対応の提言も行って行きます。私たちは、このリスク共生社会は、誰かが創りだしてくれるものでは無く、一人一人が自分たちで創り出すものと考えています。
そのためには、リスク共生の考え方を多くの方々と共有し、リスク共生社会構築に必要な技術やシステムを整備し、実装していくことが必要ないなります。

 この活動に賛同し、望ましい社会の未来創りに参加してくれる団体や個人をお待ちしています。

    特定非営利活動法人リスク共生社会推進センター

          理事長 野口和彦